足の裏のほくろは危険?良性と皮膚がんの見分け方を解説!
神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」です。当院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、ほくろの診察・治療を行っています。
本記事では、足の裏にできたほくろが良性か、それとも皮膚がんなのかを見分けるポイントや、注意すべきサイン、受診の目安について解説します。ぜひご参考ください。
足の裏のほくろは危険?

足の裏にできるほくろの多くは良性であり、健康上の問題を起こすことはほとんどありません。ただし、足の裏は皮膚がんの一種である「メラノーマ(悪性黒色腫)」が発生しやすい部位のひとつとして知られており、まれではありますが注意が必要です。
日本人に発症するメラノーマは、欧米人のように顔や背中など日光に当たりやすい場所ではなく、足の裏・手のひら・爪のまわりといった紫外線の影響を受けにくい部分に生じやすいのが特徴です。このため、自分で気づく機会が少なく、発見が遅れることがあります。
さらに、足の裏は歩行や体重による刺激を受けやすく、皮膚の変化を「タコ」や「シミ」と見間違えることも少なくありません。こうした理由から、足の裏のほくろは多くが良性で問題ないものの、まれに悪性の可能性を含むため、注意が必要といえます。
足の裏にできるメラノーマ(悪性黒色腫)とは

メラノーマ(悪性黒色腫)は皮膚がんの一種で、「ほくろのがん」とも呼ばれます。通常のほくろと見分けがつきにくいため発見が遅れやすい一方で、皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、早期から全身に転移しやすいのが特徴です。
発生の仕組みとしては、メラニン色素をつくる細胞(メラノサイト)ががん化することで生じます。病変は黒っぽい盛り上がりとして現れることが多く、色のむらや形のいびつさが特徴的です。
発症率には人種差があり、白人に多く見られるのに対し、日本人での発症は10万人あたり1〜2人程度と報告されています。日本人の場合、紫外線を浴びやすい顔や手足に加えて、足の裏・手のひら・爪の下にも発症しやすい傾向があります。
メラノーマは小さな初期病変であってもリンパ管や血管を介して転移する可能性があります。そのため、少しでも疑わしい変化を感じた場合は、できるだけ早めに専門医を受診することが大切です。
良性のほくろと皮膚がんの見分け方

足の裏にできたほくろが良性か、あるいはメラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんなのかを見分けるのは、見た目だけでは難しい場合があります。しかし、いくつかの特徴を知っておくことで、注意すべきサインに気づくことができます。
一般的に、良性のほくろは形が左右対称で、境界がはっきりしており、色も均一であることが多いです。一方で、メラノーマなどの皮膚がんには、次のような特徴が見られることがあります。
- 形が左右非対称で、いびつになっている
- 境界がにじんでいる、または不明瞭
- 黒・茶・赤・灰色など複数の色が混ざっている
- 直径が6mm以上ある
- 短期間で大きくなる、または盛り上がってきた
これらの特徴は「ABCDEルール」と呼ばれる国際的なメラノーマの判断基準に基づいています。A(Asymmetry:左右非対称)、B(Border:境界不明瞭)、C(Color:色の不均一)、D(Diameter:6mm以上)、E(Evolution:変化のあるほくろ)のいずれかに当てはまる場合は注意が必要です。
また、足の裏は日常的に刺激や圧迫を受けやすく、その影響で角質が厚くなったり、一時的に色が変化したりすることがあります。ただし、「出血」「痛み」「かゆみ」「かさぶた」などの症状が見られる場合や、これらの変化が持続する場合には、早めに医療機関を受診し、専門医に相談することが大切です。
ほくろの診断は専門医による診察が不可欠

足の裏のほくろが良性か、あるいは皮膚がんなのかを正確に判断するためには、専門医による診察が欠かせません。
見た目だけでは判断が難しく、自己判断で「大丈夫」と結論づけてしまうのは非常に危険です。特に、メラノーマは初期のうちは普通のほくろと区別がつきにくいため、専門医による診察と検査が必要となります。
専門医の診察では、ダーモスコピー検査(拡大鏡を用いて行う検査)が一般的に行われます。この検査では、皮膚表面を拡大して模様や色の分布を詳細に確認し、メラノーマ特有の色素パターンや構造の乱れを見つけることができます。肉眼では判断できない微細な特徴を捉えられるため、早期発見に非常に有用です。
足の裏のほくろに変化が見られた場合や、皮膚がんが疑われる場合は、早めに形成外科や皮膚科の専門医を受診し、正確な診断を受けることが重要です。
まとめ|足の裏のほくろに気づいたら早めの診察を

足の裏にできるほくろの多くは良性であり、健康上の問題を起こすことはほとんどありません。しかし、まれに皮膚がんの一種であるメラノーマ(悪性黒色腫)が足の裏に発生することがあり、注意が必要です。
初期のメラノーマは、通常のほくろと見た目が似ているため、自己判断での見分けは困難です。形がいびつである、色にむらがある、短期間で大きくなった、出血や痛みがあるなどの変化が見られる場合は、悪性黒色腫の可能性があります。
このような症状や変化がある場合は、早めに形成外科や皮膚科の専門医を受診し、正確な診断を受けることが大切です。
ほくろの治療は当院へご相談ください

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、皮膚疾患に対する専門的な知見をもとに、ほくろの診断と治療を行っています。
当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望を丁寧にお伺いし、豊富な経験と専門知識に基づいた治療を行っています。ほくろに関する不安やお悩みがある方は、当院までお気軽にご相談ください。




