神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科横浜院

医療コラム

ほくろの盛り上がりやかゆみは危険?皮膚がんの可能性を解説!

ほくろ

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」です。当院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、ほくろの診察・治療を行っています。

本記事では、「ほくろが盛り上がってきた」「かゆみを感じる」といった症状の危険性や皮膚がんに関する基本的な知識について解説します。ぜひご参考ください。

ほくろの盛り上がりやかゆみは危険?

ほくろ

「ほくろが盛り上がってきた」「かゆみを感じる」といった症状があるからといって、すべてが危険なものとは限りません。しかしながら、このような変化を伴うほくろの中には、悪性腫瘍(皮膚がん)が含まれていることもあるため、注意が必要です。

特に、以下のような変化が見られる場合には、皮膚がんの可能性があります。皮膚がんの中には、悪性度が高い疾患もあるため、このような症状が見られる場合には、早期に専門医を受診し、適切な診断を受けることが推奨されます。

  • 最近、新しいほくろができた、または急に盛り上がってきた
  • 以前からあるほくろが急に大きくなった、または形が変化した
  • 出血、かさぶた、かゆみ、痛みなどの症状がある
  • 色が濃くなった、または複数の色が混在している
  • 円形や楕円形でなく、形が左右非対称になっている
  • 周囲の皮膚との境界が不明瞭になっている

皮膚がんについて

悪性黒色腫(メラノーマ)
悪性黒色腫(メラノーマ)

ほくろに似た皮膚がんには、悪性黒色腫(メラノーマ)をはじめ、さまざまな種類があります。ここでは、代表的な皮膚がんの種類と特徴を解説します。

悪性黒色腫(メラノーマ)

悪性黒色腫は、一見するとほくろに似た見た目をしていることが多く、既存のほくろから発生することもあることから、「ほくろのがん」と呼ばれることもあります。主にメラニンを産生する細胞であるメラノサイトががん化することで発生します。

見た目の特徴としては、不規則な形状をしており、黒や濃褐色の隆起として現れることが一般的です。また、色のムラがあったり、左右非対称であることも多く、通常のほくろとは異なる点が多く見られます。

発症率には人種差があり、日本人では比較的まれで、年間10万人あたり1〜2人程度とされています。紫外線の影響を受けやすい部位に生じやすいとされますが、日本人では特に足の裏、手のひら、爪の周囲など、紫外線の影響を受けにくい部位に発生する傾向があります。

悪性黒色腫は、皮膚がんの中でも特に悪性度が高い疾患であり、初期の小さな病変でもリンパ管や血管を通じて全身へ転移するリスクがあるため、早期発見と早期治療が重要です。

基底細胞がん

基底細胞がんは、日本人に最も多くみられる皮膚がんです。表皮の最も深い層である基底層や、毛包(毛を包む構造)の細胞から発生すると考えられています。高齢者に多く、特に頭部や顔面に発生しやすい傾向があります。

基底細胞がんは、黒色や灰色の光沢を伴う小さな隆起として現れることが多く、初期は一見するとほくろに似ています。数年かけてゆっくりと大きくなり、進行すると中心部がくぼんで潰瘍を形成し、その周囲が盛り上がるという独特の形状を呈することがあります。

皮膚がんの中でも転移のリスクが低いとされていますが、治療せずに放置すると局所で浸潤性に増殖し、周囲の正常組織を破壊しながら広がっていく可能性があります。

有棘細胞がん(扁平上皮がん)

有棘細胞がん(扁平上皮がん)は、基底細胞がんに次いで日本人に多くみられる皮膚がんです。表皮の中層にあたる有棘層の細胞が悪性化することで発生します。

隆起したしこりのような形状を呈することが多く、イボと見間違えられることも少なくありません。高齢者に多く、頭皮、顔面、手の甲など紫外線にさらされやすい部位に好発します。また、やけどや傷跡のある部位にも発症することがあります。

初期症状は、皮膚に赤みやイボ状の隆起が出現することから始まります。進行すると、びらんや潰瘍を伴い、出血や硬い角化性の結節を形成することがあります。さらに進行すると、腫瘍表面から体液が漏れ出し、独特の悪臭を放つ場合もあります。

有棘細胞がんは、早期発見・早期治療によって治癒が期待できる皮膚がんですが、基底細胞がんに比べてリンパ節への転移リスクが高いため、速やかに専門医の診察を受けることが重要です。

ほくろの診察と検査について

医師の診察

皮膚がんの可能性があるほくろを正確に診断するためには、専門医による適切な診察と検査が不可欠です。

まず診察では、「ダーモスコピー」と呼ばれる専用の拡大鏡を使用し、皮膚表面の構造や色調のパターンを詳細に観察します。ダーモスコピーは、肉眼では捉えにくい特徴まで確認できるため、皮膚がんの疑いを高精度で見極めることが可能です。

また、悪性黒色腫(メラノーマ)など転移のリスクが高い皮膚がんが疑われる場合には、リンパ節や内臓への転移を調べるために、超音波検査やCT、MRIなどの画像検査を行うこともあります。

さらに、最終的な診断を確定するためには、病変の一部または全体を切除し、病理組織検査が必要となることがあります。

まとめ

待合

「ほくろが盛り上がってきた」「かゆみを感じる」といった症状があるからといって、すべてが危険なものとは限りません。しかし、中には悪性腫瘍(皮膚がん)が含まれているケースもあるため、注意が必要です。

ほくろが皮膚がんかどうかを自身で見分けることは困難であり、正確な診断には専門医による診察と検査が欠かせません。皮膚がんの中には、悪性黒色腫(メラノーマ)のように悪性度が高く、早期発見・早期治療が重要な疾患も存在します。

気になる症状がある場合には、なるべく早めに専門医を受診し、適切な診断を受けることをおすすめします。

ほくろの治療は当院へご相談ください

神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科 横浜院

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、皮膚疾患に対する専門的な知見をもとに、ほくろの診断と治療を行っています。

当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望を丁寧にお伺いし、豊富な経験と専門知識に基づいた治療を行っています。ほくろに関する不安やお悩みがある方は、当院までお気軽にご相談ください。

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神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック
院長 大峯 啓志

神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、眼瞼下垂、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、眼瞼下垂、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

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