ほくろが痛いのは危険?考えられる原因を医師が解説
神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」です。当院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、ほくろの診察・治療を行っています。
ほくろに痛みを感じると、不安を抱く方は少なくありません。多くの場合、摩擦による刺激や毛穴の炎症、軽い外傷など、一時的な要因によって生じ、時間の経過とともに自然に治まります。しかし、稀ではあるものの、悪性黒色腫(メラノーマ)など皮膚がんが関係しているケースもあるため、痛みの背景を理解することが重要です。
本記事では、「ほくろが痛む主な原因」から「注意すべき危険なサイン」、「受診すべき診療科」まで、知っておきたいポイントを分かりやすく解説します。
ほくろが痛いのはなぜ?考えられる主な原因

ほくろが痛む理由には、摩擦などの外的刺激、毛穴の炎症、外傷など、いくつかの要因が考えられます。多くは一時的で自然に改善しますが、稀ではありますがメラノーマを含む皮膚の悪性腫瘍が隠れている場合もあるため注意が必要です。
外的刺激による炎症
最もよくみられる原因が、衣類・下着・バッグのストラップなどによる摩擦や、爪で引っかけてしまった際に生じる外的刺激です。日常的に刺激を受けることで赤み・腫れ・押したときの痛みが出ることがあり、首・脇・ウエスト・足の付け根など、摩擦が多い部位で特に起こりやすい傾向があります。刺激が落ち着くと自然に改善することがほとんどです。
毛包の炎症(毛穴の炎症)
ほくろから毛が生えている場合、毛穴に細菌が入り込んで毛包炎を起こし、痛みを感じることがあります。触ると痛む、赤く腫れる、少し盛り上がって見えるといった症状が特徴です。特に、剃毛後や無理に毛を抜いた後に起こりやすい一般的な炎症です。
外傷による急激な腫れや出血
ほくろをぶつけたり引っかいたりすると、急な腫れや出血を伴い、強い痛みが生じることがあります。腕や脚のほくろに衝撃が加わると、一部が裂けたり出血したりし、一時的に強い痛みが出ます。多くは自然に治りますが、外傷によって形が変わることがあっても、これ自体は悪性化を意味するものではありません。
粉瘤などの良性腫瘍
ほくろだと思っていたものが、実際には粉瘤など別の種類の良性腫瘍である場合があります。これらは見た目がほくろに似ていることも多く、区別するのが難しいケースも少なくありません。炎症を起こすと赤く腫れ、痛みを伴うことがあります。
悪性腫瘍の症状
注意が必要なのは、痛みとともにほくろ自体の形・色・大きさに変化がみられる場合です。
「色が濃くなる・色むらが出る」「短期間で明らかに大きくなる」「左右非対称になる」といった症状は、悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性があります。痛みだけで判断はできませんが、変化が続く場合は早めに専門医を受診することが重要です。
「痛いほくろ」が危険かどうかを見分けるポイント

ほくろが痛む原因の多くは、摩擦・炎症・外傷など一時的なものです。しかし、稀に悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんが隠れている場合もあるため、注意が必要です。
危険かどうかを判断する際には、皮膚がんの初期変化を評価する国際的基準である ABCDEルール が有効です。以下の項目に当てはまる場合は、早めに形成外科や皮膚科を受診することをおすすめします。
A:Asymmetry(左右非対称)
正常なほくろは左右対称であることが多いですが、以下のような左右非対称の変化は注意が必要です。
- 片側だけ広がっている
- 形がいびつになっている
B:Border(境界の不明瞭さ)
良性のほくろは境界がはっきりしています。一方で以下のような状態は悪性の可能性があります。
- にじむように広がる
- ギザギザして境界が不明瞭
C:Color(色のムラ)
良性のほくろは均一な色調をしています。次のような変化がある場合は注意が必要です。
- 黒・茶・グレー・赤など複数の色が混在している
- 急に濃くなってきた
- 色むらが目立つ
D:Diameter(大きさ)
一般的に6mmを超えるほくろは注意が必要とされています。特に以下のような場合は受診が必要です。
- 短期間で急に大きくなった
- 以前より明らかにサイズが増している
E:Evolution(変化)
最も重要なのが「変化」の有無です。以下のような“以前とは違う変化”がある場合は、専門医による診察が必要です。
- 形・色・大きさの変化がある
- 表面がただれる、かさぶた・出血を繰り返す
- 痛みやかゆみが長期間続く
痛みに加えて現れやすいその他の症状

ほくろに痛みが生じるときは、原因によってさまざまな症状を伴うことがあります。痛みだけで危険性を判断することはできませんが、周囲の変化やほくろ自体の状態を丁寧に観察することで、受診の必要性を判断しやすくなります。
ここでは、痛みに加えてよくみられる代表的な症状を解説します。
赤みや腫れ
摩擦・毛包炎・外傷などで起こりやすい一時的な炎症です。多くの場合は時間の経過とともに改善します。
熱感(触ると熱い)
強い炎症や感染が起きていると、患部が熱を持つことがあります。痛みと同時にみられることが多い症状です。
かゆみ
軽度の炎症や摩擦、汗や乾燥が原因で生じます。数日以上続く場合は、湿疹や接触皮膚炎など他の皮膚疾患が隠れていることもあるため注意が必要です。
出血・かさぶた
引っかきや摩擦による外傷で起こることが多い症状です。頻繁に繰り返す場合は、ほくろ自体が刺激を受けやすくなっている可能性があるため、受診が推奨されます。
しこりや盛り上がり
粉瘤など別の良性腫瘍が関係していることがあります。炎症を伴う場合は痛みや赤みが強く出ることがあります。
色や形の変化
左右非対称、色むら、急な拡大などの変化がみられる場合、ごく稀ではありますが皮膚がん(悪性黒色腫)の可能性があるため注意が必要です。
ほくろの痛みは何科を受診すべき?

ほくろに痛みがある場合は、皮膚科または形成外科を受診することが推奨されます。
皮膚科は皮膚の炎症や感染症、アレルギーなど皮膚に関する幅広い疾患を扱う診療科であり、摩擦や毛包炎といった比較的軽度のトラブルにも対応しています。一方、形成外科は皮膚や皮下組織に生じる腫瘍の切除に精通しており、特に手術による摘出が必要となるケースに適しています。
なかでも形成外科は、傷跡の綺麗な仕上がりを重視する診療科であり、縫合方法や切除デザインを工夫することで、術後の見た目に配慮した治療が可能です。整容面を含めて確実な治療を希望する場合や、悪性の疑いがある場合には、形成外科を受診することで適切な診断と治療を受けられます。
ほくろの治療は当院へご相談ください

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、皮膚疾患に対する専門的な知見をもとに、ほくろの診断と治療を行っています。
当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望を丁寧にお伺いし、豊富な経験と専門知識に基づいた治療を行っています。ほくろに関する不安やお悩みがある方は、当院までお気軽にご相談ください。




