ほくろと皮膚がんの見分け方|注意したい症状と受診の目安を解説
神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」です。当院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、ほくろの診察・治療を行っています。
ほくろの多くは良性ですが、中には皮膚がんが隠れている場合もあります。特に、「急に大きくなった」「色にムラが出てきた」「形がいびつになってきた」などの症状がみられる場合には注意が必要です。
この記事では、ほくろと皮膚がんの見分け方をはじめ、注意したい症状や受診の目安についてわかりやすく解説します。
ほくろと皮膚がんの見分け方
皮膚がんの中には、見た目が良性のほくろによく似ており、自己判断が難しいものがあります。
代表的なものとして、悪性黒色腫(メラノーマ)、基底細胞がん、有棘細胞がん(扁平上皮がん)などが挙げられます。なかでも特に注意が必要なのが、「ほくろのがん」とも呼ばれる悪性黒色腫です。
悪性黒色腫は、メラニン色素をつくる「メラノサイト(色素細胞)」ががん化して発生する皮膚がんです。進行すると、リンパ節や他の臓器へ転移することがあります。

初期段階では、良性のほくろと見分けがつきにくいケースも少なくありません。そのため、「以前より大きくなってきた」「色や形が変わってきた」など、わずかな変化でも見逃さず、早めに専門医へ相談することが重要です。
悪性黒色腫のセルフチェック|「ABCDEルール」
ほくろと皮膚がんを見分ける際には、世界的に広く用いられている「ABCDEルール」が参考になります。これは、皮膚がん、特に悪性黒色腫(メラノーマ)を早期発見するための代表的なセルフチェック方法です。
以下の項目に当てはまる場合は、悪性黒色腫の可能性もあるため、早めに形成外科や皮膚科などの専門医を受診することが推奨されます。
A(Asymmetry:左右非対称)
左右で形が対称ではなく、いびつな形をしている場合は注意が必要です。良性のほくろは、比較的丸く整った形をしていることが多いとされています。
B(Border:境界不明瞭)
輪郭がギザギザしている、にじんでいる、周囲との境界がはっきりしない場合は、注意が必要な所見です。
C(Color:色の不均一)
1つのほくろの中に、黒、茶、こげ茶、灰色など複数の色が混在している場合は注意が必要です。色の濃淡がまだらにみられることも特徴の1つです。
D(Diameter:直径6mm以上)
直径6mm以上は注意が必要な大きさとされています。ただし、小さくても悪性である場合があるため、大きさだけで判断するのではなく、他の項目もあわせて総合的に評価することが重要です。
E(Evolution:変化)
最も重要なのが「変化」です。短期間で大きくなる、色が変わる、盛り上がってくる、出血する、かゆみや痛みが生じるなど、以前と比べて変化がみられた場合は、早めの受診が推奨されます。
正確な診断には専門医の診察が重要
ほくろと皮膚がんは見た目が似ていることも多く、自己判断だけで良性・悪性を見分けるのは容易ではありません。正確な診断のためには、形成外科や皮膚科など専門医による診察を受けることが大切です。
診察では、まず視診や触診を行い、病変の大きさや形、色の濃さ、色ムラ、盛り上がりの有無などを確認します。あわせて、出血やかさぶたの有無、周囲との境界が明瞭かどうかなど、複数の特徴を総合的に評価します。
さらに、「ダーモスコピー(皮膚拡大鏡)」と呼ばれる専用機器を使用し、皮膚表面の色調や模様を詳しく観察します。肉眼では確認しづらい細かな所見まで把握できるため、良性のほくろか、皮膚がんが疑われる病変かをより高い精度で判断できます。
また、悪性黒色腫(メラノーマ)など転移のリスクが高い皮膚がんが疑われる場合には、必要に応じて超音波検査やCT検査、MRI検査などを行い、リンパ節や他の臓器への転移の有無を確認することがあります。
なお、最終的な確定診断には、病変の一部または全体を切除し、病理組織検査を行う必要があります。
皮膚がんが疑われるほくろの治療法
悪性黒色腫(メラノーマ)など、皮膚がんの可能性がある場合には、外科的切除が基本的な治療となります。がん細胞を取り残さないよう、病変を適切な範囲で切除することが重要です。
手術では、腫瘍の種類や深さ(厚さ)に応じて、一般的に病変の周囲を5mm〜2cm程度広めに切除します。切除後に生じた皮膚の欠損部分については、部位や大きさに応じて、単純縫合のほか、皮膚移植や皮弁形成術などを用いて再建を行います。
また、一定以上の厚みがある悪性黒色腫では、リンパ節転移の有無を確認する目的で、「センチネルリンパ節生検」を行うことがあります。検査の結果、リンパ節への転移が確認された場合には、必要に応じてリンパ節郭清(リンパ節を切除する手術)を検討します。
さらに、病状に応じて、免疫療法や分子標的治療などの全身治療を組み合わせることもあります。
一方、検査の結果、良性のほくろと診断された場合には、必ずしも治療が必要になるわけではありません。ただし、衣類や髭剃りなどで繰り返し刺激を受けやすい部位にある場合や、見た目が気になる場合には、切除を行うことがあります。
まとめ|気になる症状は早めに専門医へ相談
ほくろの多くは良性ですが、中には悪性黒色腫などの皮膚がんが隠れている場合があります。特に、「大きくなる」「色が変わる」「形がいびつになる」「出血する」など、以前と比べて変化がみられる場合には注意が必要です。
皮膚がんは、早期に発見し適切な治療を行うことが重要です。しかし、見た目だけで良性・悪性を正確に見分けることは難しく、自己判断では判断がつかないケースも少なくありません。
ほくろに気になる症状や変化がある場合は、放置せず、形成外科や皮膚科などの専門医へ早めに相談することが大切です。
ほくろの治療は当院へご相談ください

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が、皮膚疾患に対する専門的な知見をもとに、ほくろの診断と治療を行っています。
当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望を丁寧にお伺いし、豊富な経験と専門知識に基づいた治療を行っています。ほくろに関する不安やお悩みがある方は、当院までお気軽にご相談ください。




