粉瘤

2025.03.08

粉瘤は自然治癒する？放置のリスクと適切な対処法を解説！

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科横浜院」です。当院では、日帰り手術による粉瘤の治療を行っています。

本記事では、粉瘤が自然に治る可能性や、放置した場合のリスク、適切な治療方法について解説します。

粉瘤とは｜原因や症状を解説

粉瘤は、アテロームや表皮嚢腫（ひょうひのうしゅ）とも呼ばれる良性腫瘍の一種です。

皮膚の下に袋状の組織が形成され、その内部に皮脂や垢などの老廃物が蓄積することで発生します。しかし、その原因は明確には解明されていません。体質的に粉瘤ができやすい方もおり、複数の粉瘤が発生するケースもあります。

初期段階では、皮膚に数ミリ程度の小さな盛り上がりが現れ、触れるとしこりのように感じます。この段階では痛みやかゆみはほとんどありませんが、放置すると徐々に大きくなり、皮膚が隆起するほど成長することもあります。粉瘤は全身のどこにでも発生する可能性がありますが、特に顔、首、背中、耳の後ろなどにできやすいのが特徴です。

粉瘤は自然治癒する？

粉瘤は自然に治ることはありません。放置すると老廃物が蓄積し、皮膚の盛り上がりが徐々に大きくなっていきます。

また、粉瘤を圧迫して無理につぶそうとする方もいますが、自己処置は炎症のリスクを高めるため危険です。無理に圧迫すると、内部の老廃物が皮膚の中に漏れ出し、異物反応を引き起こして炎症が生じることがあります。炎症が起こると、患部が熱を持ち、化膿して強い痛みや腫れを伴うことがあります。

さらに、炎症や化膿が悪化すると、発熱や倦怠感といった全身症状が現れることもあります。

炎症性粉瘤について

炎症性粉瘤とは、粉瘤に炎症が起こり、急速に大きくなって腫れや痛みを伴う状態のことを指します。赤みや熱感を伴うことが多く、炎症や化膿が進行すると、発熱や倦怠感といった全身症状が現れることもあります。また、背中などの触れにくい部位では、炎症による腫れや痛みが生じて初めて粉瘤に気付くケースも少なくありません。

炎症性粉瘤は放置すると悪化し、感染が広がるリスクがあるため、早期の治療が重要です。治療方法としては、「抗生物質の内服」「切開排膿処置」「摘出手術」があり、症状の程度に応じて適切な治療が選択されます。

粉瘤を放置するリスクについて

粉瘤を放置すると、老廃物が蓄積し、症状が悪化するだけでなく、炎症を引き起こすリスクが高まります。また、粉瘤の内部に溜まった老廃物が皮膚表面に押し出されると、不快な臭いを発することがあります。

さらに、粉瘤は摘出手術による治療が必要なため、放置してサイズが大きくなると、手術後に傷あとが残る可能性が高まります。そのため、粉瘤は放置せず、早期に治療を受けることが重要です。

粉瘤の治療

粉瘤は、皮膚の下にできた袋状の組織を手術で完全に取り除かない限り完治しません。そのため、粉瘤の治療には外科的な摘出手術が必要になります。粉瘤の摘出手術には、主にくり抜き法と切開法の二つの方法があります。

くり抜き法

円筒状の専用器具（トレパン）やメスを使用し、粉瘤に小さな穴を開け、そこから老廃物などの内容物を取り出した後、袋状の組織である被膜を摘出します。

くり抜き法は、切開法と比較して切開する範囲が小さいため、傷が目立ちにくいのが特徴です。また、手術時間は5分〜20分程度と短く、患者さまの負担が少ない治療法といえます。

切開法

切開法では、粉瘤の真上の皮膚を切開し、粉瘤全体をまとめて摘出します。くり抜き法に比べて切開部分が大きくなりますが、再発のリスクが低いという特徴があります。

切開法は、さまざまなタイプの粉瘤に対応できる治療法です。大きな粉瘤や癒着が強い粉瘤、炎症を伴う粉瘤など、症状が進行した場合には、くり抜き法よりも切開法が適している場合があります。

粉瘤治療は形成外科を受診

粉瘤の治療を受ける際は、形成外科の受診が推奨されます。粉瘤の治療を考える際、形成外科と皮膚科のどちらを受診すべきか迷う方も少なくありません。しかし、皮膚の外科的な治療に長けた形成外科の受診が適していると考えます。

摘出手術を行う際には、単に病変を取り除くだけでなく、できるだけ綺麗に治すための専門的な技術や知識が求められます。そのため、当院ではこうした技術に特化した形成外科の受診をおすすめしています。

まとめ

アテロームや表皮嚢腫とも呼ばれる粉瘤は、良性腫瘍の一種であり自然に治ることはありません。放置すると老廃物が蓄積し、症状が悪化するだけでなく、炎症のリスクが高まり、不快な臭いを発することもあります。

また、粉瘤が大きくなると手術後の傷あとが残る可能性も高まります。そのため、粉瘤の症状がある場合は、早期に医療機関を受診し、摘出手術による治療を受けることが重要です。

粉瘤の治療は当院までご相談ください

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科横浜院」では、粉瘤の治療を日帰り手術で行っています。

当院では、皮膚領域を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科医が診療を担当しています。患者さま一人ひとりの状態に合わせ、豊富な知識と経験に基づいた治療をご提供いたします。

粉瘤でお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。