粉瘤の初期症状と見分け方!早期治療の重要性も解説!

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」です。当院では、日帰り手術による粉瘤の治療を行っています。
本記事では、粉瘤の初期にみられる症状や、よく似た疾患との見分け方、そして早期に治療を受けることの重要性について解説します。ぜひご参考ください。
粉瘤の初期症状

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造(嚢胞)が形成され、その中に角質や皮脂などの老廃物が蓄積することで生じる良性腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」あるいは「アテローム」とも呼ばれています。
初期の粉瘤は、皮膚の下に小さなしこりとして現れますが、通常は痛みやかゆみといった自覚症状がほとんどないため、気づかずに放置されることも少なくありません。
しかし、時間の経過とともにしこりは徐々に大きくなる傾向があり、粉瘤を包む嚢胞が破れると、内部の老廃物が皮下に漏れ出すことで細菌感染を引き起こすことがあります。感染が生じると、患部が赤く腫れて熱感を伴い、化膿して強い痛みが現れるようになります。
このような感染を伴った状態は「炎症性粉瘤」と呼ばれ、膿の排出や抗生物質の投与、さらには切開や摘出などの外科的治療が必要になることがあります。
また、粉瘤の内容物には皮脂や角質が含まれるため、触れたり押したりすると独特の悪臭が生じることもあります。
粉瘤の見分け方

粉瘤は、見た目がにきびや脂肪腫、イボなどの皮膚疾患と似ていることが多く、区別が難しい場合があります。ここでは、粉瘤と他の皮膚疾患の見分け方について解説します。
にきびとの違い
にきびは、毛穴に皮脂や汚れが詰まって炎症を起こすことで生じる皮膚疾患です。赤く腫れて痛みを伴うことが多く、数日から1〜2週間程度で自然に軽快することもあります。
一方、粉瘤は皮膚の下に袋状の構造(嚢腫)が形成され、その中に角質や皮脂などの老廃物が徐々に蓄積して大きくなっていく良性腫瘍です。にきびのような膿が出ることは少なく、中心に「黒い点(開口部)」が見られる点が特徴です。また、自然治癒することはほとんどなく、放置すると炎症を起こして赤く腫れたり、強い痛みを伴うことがあります。
脂肪腫との違い
脂肪腫は、皮膚の下にできる柔らかい脂肪組織のかたまりで、通常は痛みや炎症を伴わず、時間をかけてゆっくりと大きくなります。触れるとやわらかく、皮膚の下で滑るように動く感触があるのが特徴です。
これに対して粉瘤は、やや硬く感じられることが多く、中央に黒点(開口部)がみられる点で脂肪腫と区別されます。また、炎症を起こすと赤く腫れたり、強い痛みを伴ったりします。脂肪腫には開口部がなく、内容物が自然に排出されることはありません。
イボとの違い
イボは、数ミリから数センチ程度の大きさで、皮膚表面に盛り上がる小さな突起状の病変です。表面はザラザラしており、ウイルス感染などが原因とされています。手足や顔などの露出部に多く見られ、かゆみはあまりありませんが、こすれたり引っかかったりすることで不快感を伴うことがあります。
一方、粉瘤は皮膚の下に嚢腫ができ、その内部に老廃物がたまる構造で、しこりとして現れます。イボのようなザラザラした表面や感染性はなく、黒点(開口部)がある場合が多い点が見分けるポイントです。また、粉瘤は圧迫すると内容物が排出されることがありますが、イボにはそのような内容物は存在しません。
粉瘤は早期治療が重要

粉瘤は、初期には数ミリ程度の小さな盛り上がりとして現れ、通常は痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。初期段階では日常生活に支障をきたすことがほとんどないため、そのまま放置されるケースも少なくありません。
しかし、粉瘤を放置すると、内部に老廃物が蓄積して徐々に大きくなり、炎症を引き起こすリスクが高まります。炎症が生じると、患部が赤く腫れ、熱を持ち、強い痛みを伴うことがあります。また、内部の内容物が皮膚表面に押し出されることで、不快な臭いを発することもあります。
粉瘤の治療には、基本的に摘出手術が必要です。放置してサイズが大きくなると、切開範囲が広くなり、術後に傷あとが残る可能性が高くなるため注意が必要です。こうしたリスクを避けるためにも、粉瘤は早期の段階で医療機関を受診し、治療を受けることが大切です。
まとめ

粉瘤は、初期の段階では皮膚の下に小さなしこりとして現れますが、多くの場合、痛みやかゆみなどの自覚症状がないため、気づかずに放置されることも少なくありません。
しかし、放置すると、時間の経過とともにしこりは徐々に大きくなり、粉瘤を包む嚢胞が破れると、内部の老廃物が皮下に漏れ出し、細菌感染を引き起こすことがあります。症状が進行すると、患部から不快な臭いが生じることもあります。
さらに、粉瘤のサイズが大きくなると切開範囲が広がり、手術後に傷あとが残るリスクも高まります。こうしたリスクを避けるためにも、粉瘤は早期の段階で医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
粉瘤の治療は当院までご相談ください

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」では、粉瘤の治療を日帰り手術で行っています。
当院では、皮膚領域を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科医が診療を担当しています。患者さま一人ひとりの状態に合わせ、豊富な知識と経験に基づいた治療をご提供いたします。
粉瘤でお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。