おしりの粉瘤(アテローム)の放置は危険?リスクと治療法を専門医が解説
神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」です。当院では、日帰り手術による粉瘤の治療を行っています。
おしりにしこりや違和感があり、「もしかして粉瘤かもしれない」と不安を感じていませんか。おしりにできた粉瘤は、日常的な圧迫や摩擦、蒸れの影響を受けやすく、放置すると炎症を起こしやすい傾向があるため注意が必要です。
本記事では、おしりの粉瘤を放置するリスクや発生しやすい原因、適切な治療法から受診すべき診療科まで分かりやすく解説します。
おしりの粉瘤を放置すると炎症化しやすい

おしりにできた粉瘤は、他の部位と比べて炎症を起こしやすい傾向があります。これは、おしりという部位の特性上、次のような条件が重なりやすいためです。
- 座る、立つといった日常動作による圧迫や摩擦が常に加わる部位であること
- 蒸れやすく、細菌が増殖しやすい環境であること
- 皮膚が比較的厚く、粉瘤が深い位置まで大きくなりやすいこと
粉瘤が炎症を起こすと、腫れや強い痛み、赤み、熱感などの症状が現れます。炎症の程度によっては、すぐに摘出手術が行えず、切開して膿を出す処置や抗菌薬による治療が必要となることがあります。その結果、治療期間が長引いたり、通院回数が増えたりすることもあるため注意が必要です。
おしりに粉瘤ができる原因と背景

粉瘤は、皮膚の下に袋状の組織が形成され、その内部に垢(角質)や皮脂などの老廃物が溜まる良性の腫瘍です。全身のさまざまな部位に発生しますが、発生のきっかけとしては毛穴の詰まりや皮膚への慢性的な刺激が関与すると考えられています。その中でも、おしりは粉瘤ができやすい条件がそろった部位のひとつです。
おしりに粉瘤ができやすい理由
- 長時間座ることが多く、日常的に圧迫や摩擦が加わりやすい
- 下着や衣類とのこすれにより、毛穴や皮膚に刺激が生じやすい
- 汗をかきやすく蒸れやすいため、毛穴が詰まりやすい環境である
- 皮脂や角質がたまりやすく、毛穴の奥に老廃物が入り込みやすい
- 細菌が繁殖しやすく、毛穴の炎症や閉塞が起こりやすい
- 皮膚が厚く皮下脂肪が多いため、粉瘤が深い位置で大きくなりやすい
このように、おしりは圧迫や摩擦、蒸れといった外的要因に加え、皮膚構造そのものの特徴も重なることで、粉瘤が発生しやすい環境にあります。さらに、気づかないうちにサイズが大きくなり、炎症を起こしてから受診されるケースも少なくありません。
おしりの粉瘤は放置すると炎症化のリスクが高まるため、しこりや違和感を感じた段階で、できるだけ早めに医療機関を受診することが大切です。
おしりの粉瘤の治療法

おしりにできた粉瘤の治療は、粉瘤の大きさや炎症の有無、症状の程度によって異なります。基本となるのは、粉瘤の原因である袋(嚢腫)を含めて取り除く外科的治療ですが、状態によっては段階的な治療が必要になることもあります。
炎症が起きていない粉瘤の場合
炎症を起こしていない粉瘤では、袋状の組織を含めて摘出する手術が行われます。粉瘤は中身だけを出しても、袋が皮膚の下に残っていると再発する可能性が高いため、再発を防ぐためには袋ごと完全に取り除くことが重要です。
炎症がない状態であれば、局所麻酔下で比較的短時間に手術を行うことができ、術後の痛みや腫れも抑えやすい傾向があります。多くの場合、日常生活への影響も最小限で済みます。
炎症を起こしている粉瘤の場合
粉瘤が炎症を起こし、強い腫れや痛み、赤み、熱感を伴っている場合には、すぐに袋ごと摘出する手術が難しいことがあります。このようなケースでは、まず切開して膿を出す処置や、抗菌薬による治療を行い、炎症を落ち着かせることが優先されます。そのため、炎症を伴う粉瘤では、治療が段階的になることも少なくありません。
なお、当院では炎症性粉瘤の場合でも、患者様の通院や日常生活への負担を考慮し、可能な限り日帰りでの摘出手術を行っています。
お尻の粉瘤は何科を受診?

粉瘤の治療には、内部に溜まった老廃物を取り除くだけでなく、原因となっている袋状の組織ごと摘出する外科的手術が必要です。そのため、粉瘤の治療を受ける際には、「形成外科」または「皮膚科」の受診が適しています。
- 形成外科
皮膚や皮下組織など、体の表面に生じた疾患を対象に、機能面だけでなく見た目にも配慮しながら外科的治療を行う診療科 - 皮膚科
湿疹や皮膚炎、感染症などを含め、全身の皮膚疾患を内科的・外科的に幅広く診療する診療科
傷跡を残さず治療したい場合は形成外科がおすすめ
粉瘤の根本的な治療には手術が必要となるため、治療にあたっては術後の傷跡への配慮が重要になります。形成外科では、切開の位置や大きさ、縫合方法などに細かな工夫を行い、できるだけ目立ちにくく、綺麗な仕上がりを目指した手術が行われます。
そのため、見た目への影響をできる限り抑えたい方や、整容面を重視したい方には、形成外科での治療をおすすめします。
患者様からよくある質問(Q&A)

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おしりの粉瘤は自然に治ることはありますか?
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粉瘤は自然に治ることはありません。
粉瘤は、皮膚の下に袋状の組織が形成され、その内部に角質や皮脂などの老廃物が溜まることで生じます。内容物が押し出されて一時的に小さくなったように見えることはありますが、原因となる袋が皮膚の下に残っている限り、時間の経過とともに再び内容物が溜まり、再発する可能性があります。
粉瘤を根本的に治すためには、袋ごと完全に摘出する外科的治療が必要です。
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痛みがない粉瘤でも治療は必要ですか?
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痛みがなくても治療を検討することが大切です。
おしりの粉瘤は、圧迫や摩擦、蒸れの影響を受けやすく、ある日突然炎症を起こすことがあります。炎症が起こる前に摘出することで、術後の傷跡を小さく抑えやすくなり、通院回数の負担軽減にもつながります。
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おしりの粉瘤を潰しても大丈夫ですか?
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粉瘤を無理に潰したり、強く圧迫したりすると、細菌感染を起こして炎症が悪化し、強い痛みや腫れが生じるおそれがあります。また、粉瘤の袋が皮膚の下に残ってしまうため、再発の原因にもなります。
おしりにしこりなどの症状に気づいた場合は、医療機関を受診してください。
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おしりの粉瘤の手術は日帰りで受けられますか?
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多くの場合、日帰りでの治療が可能です。
炎症がない、または炎症が落ち着いている状態であれば、局所麻酔下で比較的短時間に手術を行うことができます。ただし、粉瘤の大きさや深さ、炎症の程度によっては異なることがあります。
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手術後はすぐに座っても大丈夫ですか?
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基本的には、手術後すぐに座っていただくことは可能です。ただし、術後しばらくの間は、手術部位に強い圧迫がかからないよう注意してください。
特に術後数日間は、長時間座り続けることや、激しい運動、無理な体勢を避けることで、傷の治りが良くなり、出血や痛み、腫れといった術後トラブルを防ぎやすくなります。
粉瘤の治療は当院までご相談ください

神奈川県横浜市の「神奈川皮膚のできものと粉瘤クリニック 古林形成外科横浜院」では、粉瘤の治療を日帰り手術で行っています。
当院では、皮膚領域を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科医が診療を担当しています。患者さま一人ひとりの状態に合わせ、豊富な知識と経験に基づいた治療をご提供いたします。
粉瘤でお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。




